今のゲームはチュートリアルがゲームプレイの一部として組み込まれていたりするため、「説明書」というものが必要となる場面はまずないと思います。パッケージで買ってもディスクしか入っていないことが多いですし。さらにネットを通じて日々アップデートされ、内容が変わっていくのは当たり前。印刷した紙によるゲームの説明はもはや時代遅れでしょう。
ただ、インターネット環境も整っていない常時オンライン接続などなかった古(いにしえ)のゲーム機は話が別。
たまたま フロム・ソフトウェア のサイトをみていたら「製品情報」が年表形式でびっくりするほど丁寧にまとめられていて、中でもゲームの「取扱説明書」まですべて公開されていることに驚きました。
「紙の説明書」時代のゲームが主食の人への福音
昔のソフトを入手しようとするとほぼ中古に頼ることになるのですが、いざ買おうとしたときに「※説明書なし」の注意書きを目にすることは割りとあると思います。そんなときフロム・ソフトウェアのゲームに関しては迷わず購入しても問題なしといってよいでしょう。感謝しかありません。
また説明書には操作方法やルールの他に、本編では語られない世界観やバックストーリーなど、ゲームを補完する設定が書かれていることも多いので、腰を据えて読んでみると独立した読み物としてもなかなか面白いんですよ。
例えば先日10年ぶりの新作がリリースされた『アーマードコア』第1作目の説明書には、ストーリーや「設定資料」と題してキーワードの解説が載っていたり、ページ数は少ないですが世界観の作り込みには定評があるフロム・ソフトウェアならではの、ゲームに奥行きを与える読み応えのあるものになっています。
引用元:ARMORED CORE (9.3MB)
PDFなのでスマホにダウンロードしておけば、いつでも見ることができるのも発売当時は考えもしなかった便利なところ。
硬派なヤツの意外な一面
公開されている説明書の中には紙のヨレやシワも映っていたりするので、DTPデータをそのままPDF化したのではなく、人の手で1ページづつスキャンしたようなものもあり、人肌のような温もりすら感じられてそのマメさには好感すら覚えます。
加えて、プレイヤーを確実に殺(や)りにくる「死にゲー」デベロッパーとしての印象が強い会社ですが、過去作の一覧を見ると『ロンQ!ハイランド in DS プープー星人現る!!出ケツ大サービス!おならの祭典SP』など、そういうイメージからほど遠いタイアップゲームを世に出していたり、「製品情報」の年表も色んな発見があって一読の価値はありますよ。
『ハローキティのおしゃれパーティー サンリオキャラクターずかんDS』とか「初見殺し」は絶対になさそうじゃないですか??
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