『goodアフタヌーン』に2012年から連載された『海月と私』(全4巻)というマンガが、いいないいなと何度も楽しく読み返すうちに、これは実写ドラマ化するのにもぴったりな話なのでは?と思うようになりました。
くり返し読みすぎて頭が多少キマッた可能性もありますが、マンガの内容とドラマ化がピッタリな理由(妄想)について、ここは勢いで書き連ねてみたいと思います。
『海月と私』のあらすじ
舞台は海沿いの小さな民宿「とびうお荘」。
一人しかいない仲居さんが高齢のため亡くなり、廃業を考えつつも予約客のために「仲居急募(住み込み可)」の求人を出すご主人。
そこへ場ちがいな若い女 岩松梢(いわまつ こずえ) が現れるところから話は始まります。
辺ぴな民宿に不釣り合いな美人の登場に一度は断るご主人ですが、日も暮れかけたことを理由になし崩し的に居座られることに。
客商売はおじさんより若い女の子の方がウケがよいのは当然のことで、人当たりも良く機転が効く彼女のおかげで小さい民宿は大助かり。
ただ、身分証を持たずこれまで何をしてきたかも語らないため素性がはっきりしません。
偶然の仲居の募集に現れたはずの彼女は何者なのか? のらりくらりとかわすところを不審に思いながらも、仕事はすでに彼女がいないと回らないため、深くは追求できないままズルズルと時が過ぎていきます。
民宿に訪れる客たちが巻き起こすエピソードとともに、彼女の謎とその目的が徐々に明かされていく展開はサスペンスドラマのようでもあり、連載当時は次の号が待ち遠しくてたまりませんでした。
周到に1巻から伏線がはられているので、最終4巻を読み終えたらもう一度最初から読み返すのもおすすめです。
そうやってぐるぐるくり返すうちに「ドラマ化したら面白いのでは!?」というザレ言が思い浮かんじゃったわけですが。
ドラマ化にピッタリだと思うところ
まず、民宿という限られた空間はドラマの舞台設定として大定番。
様々な人間が入れ代わり立ち代わり出入りしつつ、旅先という開放感から普段と違う人間性が顔を出したりするために、特異なハプニングは起きて当然のシチュエーションです。
宿泊客がくり広げるドタバタと、素性不明の仲居が裏で企む行動が緊張感を漂わせ、年の離れた宿屋の主人と微妙な距離感や、話が進むにつれて変化していくその関係性などなど、連続ドラマにしたときに次回が気になる要素は事欠きません。
キャスティングも考える
未読の人はこのキャスティングから『海月と私』を逆にイメージしてもらい、答え合わせとしてぜひマンガも読んで確かめてほしいところです。それほどハズしてはないと思うので。
まず民宿の主人役は 松重豊 を推したい。
演技の参考はもちろん『孤独のグルメ』。
頑固な職人ぽさがありつつも気が強いわけでもなく、押しに弱く意外と流されやすくて、頭をかきながら弱り顔が板に付いているおじさんとして、若い女性に振り回される役はハマること間違いなし。
そして民宿に転がり込んでくる謎の美人 岩松梢は 戸田恵梨香。
参考ドラマは『SPEC(スペック)』。
飄々としながら頭の回転も早く、勢いで場を仕切り巻き込んでいく演技はまさに仲居の役回り。意外と行き当たりばったりで突飛の行動をとってしまうギャップと危うさも、おじさんをやきもきさせる魅力があります。
民宿に訪れる宿泊客は毎回ゲスト俳優さんに演じてもらえれば華やかになり、連ドラとしてさらに盛り上がること間違いなし!
というわけでテレ東さん、「ドラマ24」枠全10話くらいでどうですか!?
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