何度も読み返しては面白くいいないいなと思う『海月と私』というマンガがあるのですが、くり返し読むうちにこれは実写ドラマ化するのにぴったりな話なのでは?と思うようになりました。
『海月と私』の大まかなお話
『goodアフタヌーン』という雑誌に2012年から2015年まで連載された 麻生みこと によるマンガでコミックは全4巻。

海沿いにある小さな民宿を営む中年の男が臨時の仲居を募集したところ、場違いな美人 岩松梢(いわまつ こずえ) が現れるところから話は始まります。片田舎には不釣り合いな若い女性の登場に一度は断るのですが、なし崩し的に仲居として居座られることに。
客商売はおじさんより若い女の子の方がウケがよいのは当然のことで、人当たりも良く機転も効く彼女のおかげで廃業を考えていたほどの民宿は大助かり。ただ身分証を持たず今まで何をしてきたかもノラリクラリとかわして語らない彼女の素性ははっきりしません。
偶然の「仲居募集」に現れたはずの岩松梢はいったい何者なのか? 不審をいだきながらももはや仲居として彼女がいないと仕事が回らないため深くは追求できないご主人。
民宿に訪れる色んなお客が巻き起こすエピソードと並行して、彼女の謎とその目的が徐々に明かされていく展開が秀逸です。
最終4巻に入るとその素性が明かされると共に、今までの雰囲気がガラリと変わり物語は急展開。実は1巻から周到に伏線がはられているので、4巻を読み終えたらもう一度はじめから読み返すのもおすすめです。
ドラマ化にピッタリだと思う理由
「民宿」という様々な人が短期間に出入りする空間は、旅先の開放感から普段と違う人間性が表に出てもおかしくないのでハプニングが起きやすく、ドラマの舞台設定としてはカンペキ。
宿泊客が繰り広げるドタバタと、素性不明の仲居が裏で起こす行動がちょっとサスペンスな匂いも漂わせ、年の離れた宿屋の主人と雇用関係からくる微妙な距離感や、話が進むにつれて変化していくその関係性などなど、連続ドラマにしたときに次回が気にる展開としての要素は事欠きません。
キャスティングを考えてみる
未読の人は逆にこのキャスティングから『海月と私』をイメージしてもらい、それほどハズしてはいないと思うので、答え合わせとしてぜひマンガも読んで確かめてほしいところです。
まず民宿の主人役は 松重豊 を推したい。演技の参考はもちろん『孤独のグルメ』。職人ぽさもありながら気が強いわけでもなく、押しに弱く流されやすくて頭をかきながら弱り顔が板に付いているおじさんとして若い女性に振り回される役はハマること間違いなし。
そして転がり込んできた謎の美人、岩松 梢役は 戸田恵梨香。参考ドラマは『SPEC(スペック)』。飄々としながら頭の回転も早く勢いで場を仕切り巻き込んでいく演技はまさに仲居の役回り。意外と行き当たりばったりで突飛の行動をとってしまうギャップと危うさもおじさんをやきもきさせる魅力があります。
宿泊客を毎回ゲスト俳優さんに演じてもらえれば華やかになり、連ドラとしてさらに盛り上がること間違いなし。全10話くらいでテレ東さんどうですか!





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