シリーズ3作目が『ペルソナ3 リロード』として現行機に向けてリメイクされましたが、最近シリーズを知った人や『3』以降から入った人、「ペルソナ」の名前は知ってるけど横から見てた人からすると「なんで3作目なん?」「ていうか初代と『2』はどこにあるん?」と思う人もいるかもしれません。たぶん。
ということで『ペルソナ3』より前のペルソナに興味が湧いたり、ペルソナシリーズをコンプするぞ!と息巻く人たちに多少有益かもしれない投稿です。
『ペルソナ3』より前のペルソナ
『ペルソナ3』が初登場したハードはPS2でしたが、それより前のペルソナはPS1から以下の名前でリリースされました。
- 『女神異聞録ペルソナ』(1996年)
- 『ペルソナ2 罪』(1999年)
- 『ペルソナ2 罰』(2000年)
『ペルソナ2』は『罪』と『罰』の二部構成。なので実質3タイトル存在します。この3作は世界観を共有しているので、ペルソナシリーズシーズン1と個人的には思っております。

とくに1作目『女神異聞録ペルソナ』は 真・女神転生シリーズ からのスピンアウトとしての特徴が強く、建物内の移動が一人称視点の3Dダンジョンだったり、難易度がゴリゴリに高かったりと、今と異なる部分が多く存在しました。

『ペルソナ2』で3Dダンジョンは廃止されますが、登場する敵は『3』からの「シャドウ」とはまだ呼ばれず、神話や古い伝承に登場する姿をした「悪魔」として現れ、戦うほかにも会話ができて交渉がうまくいくと、アイテムやカードがもらえたりします。この要素は『ペルソナ5』で復活するので、ピンと来た人がいるかもしれません。
また初代のみタイトルに「女神異聞録」が付いたのは、当時「ペルソナ」と言われても何のことか分からないので、女神転生とのつながりを匂わせるためだったとか。世界的なビッグタイトルになった今きくと感慨深いですな。
そのあとPSPへリメイクされますが、そのときは晴れて「女神異聞録」の文字は外されています。
- 『Persona』(2009年)
- 『PERSONA2 罪』(2011年)
- 『PERSONA2 罰』(2012年)
ジャケタイトルがすべて英語表記というのも、メジャーとなった証でしょうね。
『ペルソナ3』以降から入った人が見ると
一番の違いは、初期3作はマップのNPCに話しかけてストーリーが進む、オーソドックスなRPGスタイルという所でしょうか。今や定番となった日常生活を送るアドベンチャーパートと、シャドウが棲む世界で戦うバトルパートの2つの世界を行き来してカレンダーが進むという構成にはまだなっていません。
『ペルソナ1』『2』を通った人間からすると、逆にポップな画面で突然学園生活がはじまったときは「これペルソナ??」と驚きましたが。
いまプレイするとハードのスペックによるビジュアルの差や、ゲームシステムの細かい違いはありますが、見たことのあるモチーフや、聞いたことのある名前が登場するので、シリーズのルーツが思わぬ所で見つけられると思います。

バチバチに個性の立ったキャラクターたちは今でも魅力的で、設定は変わってもダークな世界観を根底に、運命に抗おうとする人間たちの群像劇というテーマはシリーズ通してブレていません。
また「オーソドックスなRPG」とは言いましたが、学園モノのジュブナイルRPGというジャンルは当時は非常に珍しく、学校の怪談的なオカルト要素も取り入れて、かなりトガッたRPGだったことは付け加えておきたいです。元をたどるとスーパーファミコンからでた『真・女神転生 if』がその原型として……(本題からそれた中年の昔話なのでカット)
いまどのハードで遊べるのか
前置きが長くなりましたが(アツくなりすぎて)、いま遊ぶならどのハードが必要か、並べていこうと思います。
PS1のオリジナル版を遊ぶなら
最初にPS1から発売されたオリジナル3作は、どのストアからもダウンロード配信はされておらず、1作目のみプレイステーションクラシックに収録されましたが、それ以外の方法ではディスクとPS1本体が必要になります。
PS1のディスクはPS2やPS3でも起動しますが、『ペルソナ2 罪』は不具合を起こす報告があるので、PS1実機を用意した方がよいでしょう。
中古は2024年現在でも手に入りやすい方で、強気の値段を付けたショップもありますが、人気シリーズの過去作としてはそこそこな価格帯かと思います。



PSPのリメイク版を遊ぶなら
PSPのリメイク版は、中古ディスクの在庫が縮小傾向にあるからか、3作目の『PERSONA2 罰』は高騰気味です。



ただし、PS3とPS VitaのPSストアに限り、今でもダウンロード配信されています。しかも3作すべて980円。もしPS3とPS Vitaを所持しているならば、ダウンロード版が断然おすすめ。昔は中古もこれくらいの値段だったんだけども。
PSPのPSストアはすでに終了しているために、PS3やPS Vitaのストアを利用する必要があるのですが、ダウンロードソフトの購入方法については以前に下記のような投稿をしているので、参考にしてもらえればと思います。たぶん今でもいけるはず。

PSPのゲームをPS3のストアからダウンロードして買う方法 2023
PS VitaはPSPのダウンロードソフトも起動できるので、実機がないため未確認ですが、PSP本体はなくても大丈夫そうですね。PS Vitaユーザーは自腹で試してみてください。
もし、PS3を今から購入してPSPのダウンロード版を買うぞ!という猛者がいらっしゃるならば、PS3の選び方の投稿もしております。こちらも参考までに。

PS3をいま買うならば 2024
メモリースティックがあふれそうな人へ
PSPにソフト3本もダウンロードしたら、メモリースティックがパンパンで保存できないよ~という人は、変換アダプターの導入を検討してみましょう。microSDカードが使えるようになり、値段も手頃で純正よりも容量が格段に増えます。


この変換アダプターのお陰で、自分は3作すべてを1つのカードに保存し、ディスクの入れ替え無しに快適なゲームライフを送っておりますよ。
いまプレイするならどっち?
PSPのリメイク版は、『ペルソナ3』『4』がすでに世に出た後から発売されたこともあって、画面インターフェースやBGMがポップでお洒落なものに変更されています。難易度などのバランス調整も施されているので、今から遊ぶならPSPのリメイク版がおすすめですかね。
オリジナル版とのテイストの違いは『ペルソナ2 罪』のOPムービーを見比べるとよく分かると思います。
初期作のリメイク・移植はありえるか
「ペルソナといえばご存知!」というくらい、シリーズのスタイルが完全にできあがった今となっては、初期3作を『ペルソナ』の名でそのまま世に出すことはちょっとキビしいと言いますか、路線が変わったことを知らない人が『ペルソナ』という名前だからと買ったはいいけど「コレジャナイ!!」となりそうなことは容易に想像できます。
ここにきて大々的にリメイクされたのが『ペルソナ3』だった事も考えれば、今後リメイクや移植がされる確率はかなり低いだろうというのがぼくの見立てです。
3本まとめて『ペルソナ オリジン』みたいな形でベタ移植でよいからしてくんないかな〜、という妄想は常々しておりますが。
【おまけ】ルーツをさらにたどりたければ【蛇足】
少しふれた『真・女神転生 if』に ガーディアンシステム というものがあるのですが、プレイヤーが死んでもゲームオーバーにはならず、悪魔が憑依してキャラクターのステータスが変化するというもので、これが「ペルソナ」の原型と言われています。Nintendo Switch Online スーパーファミコンから配信されているのでサブスクに入ってる人は一度プレイしてみるのもおすすめです。
学校まるごと魔界に飛ばされる展開は、楳図かずお『漂流教室』を彷彿とさせてかなりグッときます。
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